飲み会中、急に冷静になる

僕は日本の北国で大学生活を送る理系の青年である.多分にペダンチックなところのある,文系チックな──言葉通りではなく,スノッブ気取りの駄目学生の意──自意識で生まれてこのかた暮らしてきたが,早いもので大学入学から数えて4年が過ぎ,現在卒業研究,卒論論文,それらの発表とあわただしい年度末を,些かの反骨もなく過ごすほどに真っ当な精神に成長していた.

 

ただまあしかし,気になるところに嫌味なほど執着する性質は全くといっていいほど変わっておらず,それで表題のとおり飲み会の話になるのだが,「少女終末旅行っていいよね」という中年でアニメを見始めた准教授の無教養そうな感想に眉をひそめてしまうのであった.というのもオレの言いたいことは,ひとこと「『渚にて』でも読んでタヒね莫迦」に尽きるのである.

 

要するに,アニメひいては二次元文化というのは元ネタに次ぐ元ネタで,必ず参考作品となるものがありその問題意識およびに中核を成す物語(オレは物語という語が嫌いだが説話論的なものと対置するためにそう呼ばせてもらう)がある.そーいうことを知ってか知らずか,件の莫迦のように昨今の二次文化に集う痴呆はおしなべてその物語を褒めるものだから,俺としては 【悪霊】アニメオタク【退散】 みたいに脳内身構えてしまうのだ.スレ立て乙.

 

だから俺としては「『渚にて』がサァ! 『The Hollow Men』がサァ!!」というところから話を始めて「少女終末旅行」と「がっこうぐらし!」から見る「終末の過ごし方」の時代性の話がしたかった.つまるところエロゲーオタクってわけだ.札幌だし.

 

おわり.